部分だけを見て理想を追いかけてはいけない

失敗編でご確認頂いたように、天井の電気を見落としていたため、不可能な高さを計画していましたので、結局高さを低く変更する羽目になってしまいました。このホームページでは紹介していないのですが、実は、同じような失敗を何度か繰り返しています。そこから学んだことは、

 

「一部分だけを見て理想を追いかけてはいけない」

 

ということです。

 

例:
・壁だけを見て「壁をとにかく分厚くしよう!」=NG
・室内の高さだけを見て「とにかく高く取ろう!」=NG
・防音室だけを見て、「十分スペースが取れるように、とにかく大きく作ろう!」=NG

 

上記はいづれも「NG」です。

 

「常に全体観を持って作業を進める」ことがとにかく大切です。

 

色々なサイトを見てけ研究すると、脅迫観念に駆られてどんどん壁や土台が厚くなります。

 

きちんと防音室を置く部屋を含めた全体観をもって寸法等を考えるべきという、なんとも当たり前なことを見落としていたんですね。(汗)

 

例えば、壁なんか厚ければ良い、というわけでもありません。

 

壁が厚ければ音漏れは少なくなるでしょうが、それだけ防音室が大きくなって、部屋の中で移動できるスペースが確保できなくなります。しかも、犠牲にした程は、音漏れを防ぐ効果はないのではないか?とも思います。

 

「全体として」いい感じにおさめていくことが大切だなと考え直すのと同時に、「ちょっとくらい音漏れもしかたないかな」という考えに改め、数センチの差はそれ程音漏れに影響しないだろう、という考えに変更しました。

 

基本家の中なので、

 

・音のダダ漏れを防げれば良い
・箱に入って大声出すのと、何も無いところで大声だすのでは、大きな差があるはず
・それでいて、壁の厚さは最大限厚く
=全体として「いい感じに収める」

 

という考えに修正することとなりました。
(そう言い聞かせることにしました・・・笑)

 

では、土台(底)部分の作成(成功編)をご覧下さい。

底になる板を作る

<板2枚を貼り合わせたところ>

 

まずは、底板を作ります。
これは、失敗編で既に作成済みだったものです。

 

本来であれば、板1枚で済ませたいところですが、

 

150p×120p 

 

という板が売ってなかったので、

 

 

 

150p×90p
150p×30p

 

という板2枚をくっつけて対応することとしました。

 

2枚の板をI字ステー金具で留めて動かないようにしています。

 

ガムテープを貼って綺麗にする

<ガムテープを貼ったところ>

 

2枚の板が重なる部分は、見た目を綺麗に仕上げると同時に、少しでも強くという補強の意味でガムテープを貼り付けています。
まー、見た目は裏側になって見えないからあまり関係ないのですが。

遮音シートを貼る

<ひっくり返して遮音シートを貼り付けたところ>

 

次にひっくり返して、遮音シートを張り付け、その上に土台の枠組みを乗せて作成していきます。

 

枠組みは、2x4材を横にして寝かせることで、高くならないようにしています。

 

少しづつ高さを削って、天井に届かないようにしようというわけです。

枠組みをL字ステー金具で固定する

<2x4板を横にしてL字金具で固定したところ>

 

L字金具で、枠組みを固定して行きます。

 

上側に金具を乗せて固定していくと、もう一枚板を乗せた時に浮いてしまうので、L字金具は内側に隠れるようにして固定しています。

ロックウールを埋め込む

<ロックウールを埋め込んだところ>

 

当初、厚さ10pのロックウールを購入したのですが、2X4材を横にすると、厚さが約4pにしかならないので、相当出っ張ります。ですので、厚さ5pの薄手のロックウールを購入しました。

 

それでも、5pですので1pはみ出してしまいますが、まあーなんとかなるでしょう、開き直って進めます。

 

因みに、このロックウールは、楽天のホームセンターヤマユウから購入しました。密度80k/立法メートル、厚さ50mm、605mm×910mmのものです。ロックルールの部分が固くなっていて、それを布で覆っており、カッターで簡単に加工できるので、こちらの方が断然お勧めです!

上から板を被せる

<上に板を被せたところ>

 

底板を作った要領で、もう1枚板を作っていきます。これは自分が立つ表面の板になります。

 

写真にはありませんが、下側と同様にI字金具で2枚の板を留めて動かないようにしています。

キャスターを取り付ける

<キャスターを取り付けたところ>

 

防音室を動かせるようにしようと考えて、底の部分にキャスターを取り付けることにしました。

 

36個のキャスター

<キャスター全て取り付け完了>

 

高さもそれ程余裕があるわけではないので、小さめでありながら、ある程度の重さに耐えられそうなもの、ということで、

 

耐荷重1個25sというものを使うことにしました。実は、この前にもう一回り大きいものを購入していたのですが、それだと大きすぎて、高さを取られてしまうため、交換しました。

 

25s×36=900s ということで、
900sまでは、このキャスター、耐えらるということで、今回は大丈夫そうです。

高さ:約8pゲット!

失敗編と成功編の違い、分かりましたでしょうか?

 

その違いと、どの程度高さを稼いだか(つまり低くすることができたか)?をおさらいしたいと思います。

 

 

<ツーバイフォー材を立てずに横に寝かせる:約5pゲット>

     

これが一番大きな高さ抑制の方法でした!

 

 

<枠を薄くしたのでロックウールを薄型へ変更:盛り上がり分0.5p〜1p程度をゲット>

     

ロックウールは、10pのものを使用していた際、ツーバイフォー材から大分はみ出していおり、上から石膏ボードを載せても水平に閉まらず、かなり浮いた状態になっていましたが、この「浮き」がかなり小さくなくなりました。

 

 

<石膏ボードを外す:約1.2pゲット>

     

石膏ボード1.2pのものを使用しようと思っていましたが、これを取りやめました。

 

 

<キャスターのサイズを変更:約1pゲット>

     

キャスターのサイズを一回り小さくして高さを稼ぐ(低くする)ようにしました。

 

以上で、約8p〜9p近くは高さを低くすることができたと思います。


宅録TOP 防音室の自作
inserted by FC2 system